食に関する考察

近頃海の向こうの国ではビーガンやグルテンフリーが流行っているようです。

それ以外にもこれまで数々の健康志向の思想が流行してきました。35765

マクロビオティック、ベジタリアン、フルータリアンなどなど。

これらの思想に共通して言える事はどれもみな極端だという事です。

すごく美徳なことに思える一方で、一般人がこれを取り入れる行動には妙な違和感を感じられずにはいられません。

これらの思考の根源を探ると大抵、大昔の偉人の思考や病気の人の治療法などに行き着きます。

偉人や実際に大病を患った人が実践し始めた健康法を、海外セレブや有名人が噂を聞きつけ実践する。好ましい結果が出るとそれをメディアが大体的に報じる。だいたいそんな感じの流れでしょうか。

TVなどで紹介された日には皆こぞって食いつきます。トマトが特集されたらスーパーの野菜売り場からトマトだけが消えるように。

皆深く調べもせずにその方法を取り入れブーム化します。そして思想の定義がどんどん薄れながら広まっていき、認識の浅い情報があちこちに拡散されます。

しばらくすると、今度は次のブームがやってきてまた同じ事が繰り返されます。そしてごく稀にきちんと実践し続けた人々からは、逆に悪しき事例が出てきます。

例えば大豆に含まれるイソフラボンという物質が体に良い。

この情報を聞きつけた女性が毎日牛乳代わりに豆乳を飲み続けたら、数年後に生理不順に陥ってしまった、という話があります。

イソフラボンは女性ホルモンであるエストロゲンと似た働きをし、女性ホルモン不足の人(更年期障害の人など)には効果的な場合が多いのですが、健康な人が取りすぎるとホルモンバランスが崩れてしまうこともあるようです。

人それぞれ体の作りは違うし、物質の摂取量にはなんでも限度があります。

砂糖の取りすぎが良くないと同じように、なんでも一定量以上取りすぎると必ず体にとって毒となります。

しかし取らなさ過ぎても栄養不足に陥ります。

要はバランスが大事な訳です。

こういう少し考えたらわかるようなことですが、案外その部分を認識していない人は多いようです。

有名人が進めていたから。流行っているから。

などの理由で、なんの検証も重ねず実践し続けている人をよく目にします。

その気持ちも分かります。いちいち調べるなんて面倒くさいし。

だけどそういうリスクもあるということを頭において、情報をそのまま鵜呑みにする前に、もう少し慎重にもう少し深く分析する必要があると思います。

僕も含めみんな新しいことが大好きです。だけど新しいことは歴史も浅いため、実は分からないことだらけです。

ちょっと大げさな言い回しになりますが、新しいことにすぐさま飛びつくということは、自ら人体実験に参加するようなものです。

ビーガンやマクロビが本当に体に良く、万人に共通する健康法なのであれば、人類の長年の歴史を根本から覆すような凄い発見です。

長い歴史の中でも野菜や穀物を摂取しだしたのはごく直近の1万年です。ちなみに人類の歴史は700万年と言われます。

思想そのものを否定している訳ではありません。ただし万人に共通する健康法など存在し得ないとも思っています。

マクロビを実践し続けて健康になった方々も多くいることでしょう。それはそれで素晴らしいことだと思います。

しかし同時に実践したが効果が得られなかった。逆に体調不良に陥ったというケースも多く見受けられます。その人の取り組み方云々も勿論あるかもしれませんが、効果が得られなかった時点で、その人に合っていないやり方だったのでしょう。要はケースバイケースなのです。

世の中にある多くのメディアで目にする情報は極端な事例である事が多いです。そして多くの場合、物事のいい部分しか見せようとしません。

フェイスブックを始めとするソーシャルネットワークがいい例ですが、誰も批判されるような事やマイナスな要素を隠す傾向があります。理由は簡単で、そっちの方が人々の反応がいいからです。

物事には全てにおいて良い部分と悪い部分が存在します。表面の情報だけに踊らされてはいけません。それが自分にあったやり方なのか、本当にそれが必要なのかについてはじっくり考えなければなりません。

食に関して個人的に思うのは、型にはまった方法にこだわるのではなく、単純に安全で美味しいものを求めていく姿勢が自然であり精神衛生的にも健康だということです。

例えば今の日本で仮に完全菜食主義を貫こうともなれば、結構なストレスがかかることでしょう。グルテンフリーも同じことです。

一人孤独にやるのであれば未だしも、家族がいるのであれば世間的な付き合いもあります。よっぽどの強い意志がない限り難しい話です。

環境保護や動物愛護などの面で社会的意義があるとおっしゃられる方もいます。その考え方はよくわかるし素晴らしいことです。しかし一方で考えなくてはならないことは、生物が生きるということの意味です。

オーガニック野菜を作るときにも害虫は発生します。農薬を撒かない場合も人の手で駆除されます。農作物を狙ってやってくる多くの野生の動物は毎年殺処分されています。

生きるということはそういった生命の上に成り立つことです。健康思考の人がこだわって食べている無農薬の野菜。この野菜一つにも多く命が犠牲になっています。

残酷で目を背けたい話かもしれませんが、自然界とはそういうものであり、私たち人間もまぎれもなく自然界の中で生きているのです。そして私たち人間というものは、地球上の全生物の中においてもっとも邪魔な存在であるという事は間違いない事です。

人間が生きる事自体が地球環境にとっては害であるという事です。これらの事を前提条件として一体どれだけの人が自覚しているのでしょう。

ネットでは菜食主義やビーガンをやり玉に挙げて新興宗教だなどと批判する人がいます。またその逆でビーガンの人が肉を食べる人は無知な人だと批判していたりもします。そうやって批判し合っている人々はこの前提条件をちゃんと理解しているのか疑問になります。

もっと大きな視点を持って捉え、おおいなる自然環境の中の個々の存在である事に気づいた時、議論している事自体がバカバカしく思えてくるかもしれません。

ブレッドハーモニーのハーモニーは調和という意味です。パンという食物を通じて調和を考えていこうという思いからであります。

人との調和、自然との調和。調和を考える事こそが健全な態度であり、とても重要だと考えています。Bread Harmonyロゴ

様々な調和を考え、それが表現できるようなお店作りを心がけてまいります。

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